あなたは、漫画・アニメが嫌いですか?
ジャンプ・サンデー・マガジンの漫画、アニメ。
小説から、アニメ化したもの。
少女漫画、少女漫画のアニメ化したもの。
ロボットもの。
これらの作品を嫌いという方は、居ますか?
ここを見ている方で、「嫌いだよ!」という方は、おそらくあまりいないと思います。
ヒーローやヒロインが華麗に戦う様はカッコイイし、たまにちょっとしたお色気サービスがあるのも、青少年だけでなく、大人としても楽しみな部分です。
それに、現実世界では出来ないような体験や、悩みを解決してくれる糸口になったりもしますよね。
確かに、楽しいだけの漫画やアニメだけじゃないかもしれない。
でも、それでも、私たちは漫画やアニメやゲームが好きです。
でも、この楽しみを一方的に奪おうとする動きがあることは、知っていますか?
話は、少し遡って。
日本の漫画・アニメは、とても水準が高く、世界的にも評価されています。
世界に流通している60−70%が、日本製のアニメとも言われているほどです。
日本政府や東京都としても、「日本文化と誇り」として、どんどん日本のアニメを輸出していこうとしています。
その証拠に、東京都は、「東京国際アニメフェア(以下、TAF)」を十年近くも開催してきました。
政府も、「公営の漫画喫茶」と揶揄される施設に莫大な税金を投入しました。
そうして、「漫画・アニメは『日本の誇り』」と称する傍らで、不穏な動きがあります。
なんと!
TAFを主催しているはずの東京都がとんでもないことを定めようとしているのです。
現在、東京都では「非実在青少年規制」という条例の可否を巡って紛糾しています。
漢字で書くと難しいですが、ぶっちゃけますと…。
【子供を性犯罪や暴力沙汰から護るため、
漫画やアニメから、性的に卑猥な表現や暴力的な表現は排除し、
内容にや販売方法については公的機関が管理すべきだ】
という、とんでもないしろものです。
これ、
(1)「石原慎太郎都知事が、ひとりで騒いでいるんでしょ?」
(2)「東京都の問題でしょ?」
と、思っている方は多くないですか?
実は、全く違います。
まず、(1)について。
東京都の議題として登場している以上、すでに石原慎太郎都知事個人の問題ではありません。
彼の過去の問題発言をやり玉にしている反対派の方々も多く見受けられますが、事態はより深刻です。
石原慎太郎都知事個人をリコールしても、この条例が否決されるとは限りません。
また、議題に上ると言うことは、東京都の議員たちの内、何割かがこの条例に賛成しているということです。
ここまできたら、都知事・副都知事の暴言や失言に一々取り合っている暇はありません。
続いて、(2)。
東京都で可決されれば、東京都に本社を置く出版社・アニメ制作会社・放映機関(テレビ)などに、大打撃を与えます。
はっきり言ってしまえば、ジャンプ系漫画は出版できなくなるし、アニメの放映も出来なくなります。
さらに、日本の悪しき習慣と言えばいいのか…。
一カ所がやれば、「右にならえ」なところがあります。
まして、日本の首都が可決したならば、どの都道府県も「うちもうちも!」と言い出すのは、想像に難くありません。
また、この条例の「不透明で曖昧」なところは、規制内容のボーダーラインがはっきり定められていないことです。
その中に、「小説・実写は規制対象から除く」ことが挙げられます。
例、「源氏物語」。
原作…小説だから規制対象外
漫画…「あさきゆめみし」など、規制対象
アニメ…「あさきゆめみし」など、規制対象
実写…実写だから規制対象外
ひとつの作品でも、媒体が異なるだけで、規制対象か、対象外かに分かれます。
内容はまったく同じですよ???
また、この条例が、東京都や都民らと十分に話し合いの場を持たれた上で可決するならば、致し方がないかもしれません。
しかしながら、東京都はまったくの騙し討ちのような卑怯な手段で、強引に条例可決へ持ち込もうとしています。
一度、保留になり、改正したものを提示したきたのですが、規制対象は広まり、文言の捉え方次第でいかようにも解釈が出来てしまう、「改正と呼ぶより、改悪」と言われる案です。
また、「改正前にパプリックコメント(市民の意見)を実施しており、今回はそれらを踏まえたもののためパブリックコメントは必要ないとしています。」
意訳すれば、
【一回は話しをきいてあげたんだから、あとはこっちで、かってにやっていいでょ?
だいたい、聞く価値なんてないよ】
になりますよね。
この東京都側の不誠実な対応に対して、漫画界の大御所・ちばてつや氏、秋本治氏らが、反論を表明しています。
そのほか、各界の著名人や団体も、反対声明を出しています。
しかし、石原都知事は、
「漫画家は卑しい仕事だから、漫画家の意見は聞く必要はない。」
と、それらの声明を一蹴しました。
職業に貴賎なしという観点でも、都知事の言葉は公人としてあるまじきものです。
ですが、さらに、彼は「TAF」の実行委員長として、名を連ねているのです。
これまでは沈黙を貫いていた業界も、先日、ついに反旗を翻しました。
角川書店の社長がTwitterで「TAF出展中止」を明確にし、その波はあっという間に、各社に広がりました。
現在は、集英社などを含む十社会が、TAFへの出展拒否を表明。
TAFの中核を担う大手出版社の離反は、TAFの開催そのものを危うくしています。
TAFは、世界各国から、沢山のお客様が集まるイベントです。
果たして、東京都は、なかみのすかすかなイベントを実施するのか、それとも中止を決めるのか。
ただ、天堂が一番懸念していることは。
「一番打撃を被る側の消費者に、この問題が浸透していないこと」。
造り手、出版社らが躍起になって自由を勝ち得ようとしていることを、多くの青少年やPTAが知らない。
自分たちのことなのに。
今までは、確かに情報が少なかったかもしれません。
しかし、十社会が一石を投じたことで、マスコミも徐々に注目し始めました。
わかりやすかったのが、東京ローカル局の某報道。
非実在青少年規制問題を、東京ローカル局が取り上げた。
主に角川書店らのTAF出展拒否へのコメントだが、マツコ・デラックスの条例規制反対意見が、正鵠を射ています。
http://j.mp/hAB28F
マツコ
「公人でありながら、平然と公の場で差別することが、都知事として狂ってる」。
ゲイ差別自体を怒っているわけではなく、至極、冷静で客観的な意見。
生理的に受け入れられない人がいることも承知してるけど、公人が言う内容じゃない…と。
「漫画やアニメのみが規制対象になるのはおかしい」。
今回の一番の論点を、ズバッと言ってのけましたね!
しかし、この局面まで来てしまった以上、都知事や副都知事らの個人批判したところで、現状の打破にはならないと思う。
議会にかけられ、可決するか否か…の段階まできているので、TOP叩いたところで、既に意味はないから。
大事なのは、「可決させないこと」。
最後に。
「不透明な条例を可決させないこと」の点において、角川書店はじめとした十社会の断固とした対応には快哉を贈りたい。 少なくとも、マスコミが問題を取上げるきっかけになり、今まで関心がなかった茶の間の人々にも警鐘を鳴らす結果になったから。
また、初期段階から、各方面に働きかけてくださっていた方々にも。
小説から、アニメ化したもの。
少女漫画、少女漫画のアニメ化したもの。
ロボットもの。
これらの作品を嫌いという方は、居ますか?
ここを見ている方で、「嫌いだよ!」という方は、おそらくあまりいないと思います。
ヒーローやヒロインが華麗に戦う様はカッコイイし、たまにちょっとしたお色気サービスがあるのも、青少年だけでなく、大人としても楽しみな部分です。
それに、現実世界では出来ないような体験や、悩みを解決してくれる糸口になったりもしますよね。
確かに、楽しいだけの漫画やアニメだけじゃないかもしれない。
でも、それでも、私たちは漫画やアニメやゲームが好きです。
でも、この楽しみを一方的に奪おうとする動きがあることは、知っていますか?
話は、少し遡って。
日本の漫画・アニメは、とても水準が高く、世界的にも評価されています。
世界に流通している60−70%が、日本製のアニメとも言われているほどです。
日本政府や東京都としても、「日本文化と誇り」として、どんどん日本のアニメを輸出していこうとしています。
その証拠に、東京都は、「東京国際アニメフェア(以下、TAF)」を十年近くも開催してきました。
政府も、「公営の漫画喫茶」と揶揄される施設に莫大な税金を投入しました。
そうして、「漫画・アニメは『日本の誇り』」と称する傍らで、不穏な動きがあります。
なんと!
TAFを主催しているはずの東京都がとんでもないことを定めようとしているのです。
現在、東京都では「非実在青少年規制」という条例の可否を巡って紛糾しています。
漢字で書くと難しいですが、ぶっちゃけますと…。
【子供を性犯罪や暴力沙汰から護るため、
漫画やアニメから、性的に卑猥な表現や暴力的な表現は排除し、
内容にや販売方法については公的機関が管理すべきだ】
という、とんでもないしろものです。
これ、
(1)「石原慎太郎都知事が、ひとりで騒いでいるんでしょ?」
(2)「東京都の問題でしょ?」
と、思っている方は多くないですか?
実は、全く違います。
まず、(1)について。
東京都の議題として登場している以上、すでに石原慎太郎都知事個人の問題ではありません。
彼の過去の問題発言をやり玉にしている反対派の方々も多く見受けられますが、事態はより深刻です。
石原慎太郎都知事個人をリコールしても、この条例が否決されるとは限りません。
また、議題に上ると言うことは、東京都の議員たちの内、何割かがこの条例に賛成しているということです。
ここまできたら、都知事・副都知事の暴言や失言に一々取り合っている暇はありません。
続いて、(2)。
東京都で可決されれば、東京都に本社を置く出版社・アニメ制作会社・放映機関(テレビ)などに、大打撃を与えます。
はっきり言ってしまえば、ジャンプ系漫画は出版できなくなるし、アニメの放映も出来なくなります。
さらに、日本の悪しき習慣と言えばいいのか…。
一カ所がやれば、「右にならえ」なところがあります。
まして、日本の首都が可決したならば、どの都道府県も「うちもうちも!」と言い出すのは、想像に難くありません。
また、この条例の「不透明で曖昧」なところは、規制内容のボーダーラインがはっきり定められていないことです。
その中に、「小説・実写は規制対象から除く」ことが挙げられます。
例、「源氏物語」。
原作…小説だから規制対象外
漫画…「あさきゆめみし」など、規制対象
アニメ…「あさきゆめみし」など、規制対象
実写…実写だから規制対象外
ひとつの作品でも、媒体が異なるだけで、規制対象か、対象外かに分かれます。
内容はまったく同じですよ???
また、この条例が、東京都や都民らと十分に話し合いの場を持たれた上で可決するならば、致し方がないかもしれません。
しかしながら、東京都はまったくの騙し討ちのような卑怯な手段で、強引に条例可決へ持ち込もうとしています。
一度、保留になり、改正したものを提示したきたのですが、規制対象は広まり、文言の捉え方次第でいかようにも解釈が出来てしまう、「改正と呼ぶより、改悪」と言われる案です。
また、「改正前にパプリックコメント(市民の意見)を実施しており、今回はそれらを踏まえたもののためパブリックコメントは必要ないとしています。」
意訳すれば、
【一回は話しをきいてあげたんだから、あとはこっちで、かってにやっていいでょ?
だいたい、聞く価値なんてないよ】
になりますよね。
この東京都側の不誠実な対応に対して、漫画界の大御所・ちばてつや氏、秋本治氏らが、反論を表明しています。
そのほか、各界の著名人や団体も、反対声明を出しています。
しかし、石原都知事は、
「漫画家は卑しい仕事だから、漫画家の意見は聞く必要はない。」
と、それらの声明を一蹴しました。
職業に貴賎なしという観点でも、都知事の言葉は公人としてあるまじきものです。
ですが、さらに、彼は「TAF」の実行委員長として、名を連ねているのです。
これまでは沈黙を貫いていた業界も、先日、ついに反旗を翻しました。
角川書店の社長がTwitterで「TAF出展中止」を明確にし、その波はあっという間に、各社に広がりました。
現在は、集英社などを含む十社会が、TAFへの出展拒否を表明。
TAFの中核を担う大手出版社の離反は、TAFの開催そのものを危うくしています。
TAFは、世界各国から、沢山のお客様が集まるイベントです。
果たして、東京都は、なかみのすかすかなイベントを実施するのか、それとも中止を決めるのか。
ただ、天堂が一番懸念していることは。
「一番打撃を被る側の消費者に、この問題が浸透していないこと」。
造り手、出版社らが躍起になって自由を勝ち得ようとしていることを、多くの青少年やPTAが知らない。
自分たちのことなのに。
今までは、確かに情報が少なかったかもしれません。
しかし、十社会が一石を投じたことで、マスコミも徐々に注目し始めました。
わかりやすかったのが、東京ローカル局の某報道。
非実在青少年規制問題を、東京ローカル局が取り上げた。
主に角川書店らのTAF出展拒否へのコメントだが、マツコ・デラックスの条例規制反対意見が、正鵠を射ています。
http://j.mp/hAB28F
マツコ
「公人でありながら、平然と公の場で差別することが、都知事として狂ってる」。
ゲイ差別自体を怒っているわけではなく、至極、冷静で客観的な意見。
生理的に受け入れられない人がいることも承知してるけど、公人が言う内容じゃない…と。
「漫画やアニメのみが規制対象になるのはおかしい」。
今回の一番の論点を、ズバッと言ってのけましたね!
しかし、この局面まで来てしまった以上、都知事や副都知事らの個人批判したところで、現状の打破にはならないと思う。
議会にかけられ、可決するか否か…の段階まできているので、TOP叩いたところで、既に意味はないから。
大事なのは、「可決させないこと」。
最後に。
「不透明な条例を可決させないこと」の点において、角川書店はじめとした十社会の断固とした対応には快哉を贈りたい。 少なくとも、マスコミが問題を取上げるきっかけになり、今まで関心がなかった茶の間の人々にも警鐘を鳴らす結果になったから。
また、初期段階から、各方面に働きかけてくださっていた方々にも。