屋根裏生活×やねうららいふ

機械・電子系ガジェット・本をこよなく愛し、いろなんことをやってみたがる人の、気まま記録。

西の魔女が死んだ。


 映画「西の魔女が死んだ」を見てきました。
 原作を読んでいたのですが、冒頭とラストしか覚えていないというていたらく(苦笑)。
 おかしいなぁ。
 一時期、梨木さんを散々読んだはずなのに。


 物語は、淡々と紡がれているので、起伏のある話を好む方には合わないかもー。
 ただ、とても綺麗な映画です。
 血縁ではないけど、知り合いに長野の山中で椎茸栽培をしている一家がいて、そこによく遊びに行ったことを思い出しました。もっとも、そこは純和風でしたが。
 あと、うちは姉妹揃って、(家庭の事情で)祖父母っ子なので、亡くなった祖父母のことを思い出しましたね。
 主人公が、おばあちゃんに自分の気持ちを伝えられなかった場面とか、「…ああ」と思いながら見ていました。
 
 主人公の苦悩とか葛藤は、自分の中学-高校時代とシンクロさせる人が多いんじゃないかな。
 天堂も、「女の子の集団」に馴染めず、結果いじめの対象になっていたことがあるので、「わかるわかる」などと感じました。
 主人公の役の女の子、突出した美女というわけではないけど、淡々とした中にも情熱があって、好演だったと思います。
 
 最初、おばあちゃんの口調に馴染めなかったけど、慣れてしまえば、あれは味わい深いものがありますね。


 あと、ネタバレは、続きにて。


 最後でおばあちゃんが亡くなるわけですけれども。
 主人公の女の子よりも、むしろお母さんが号泣するシーンで泣けました。
 
 きりっと、ばりっとしたキャリアウーマンが、乱れ髪で号泣するんですよ。
 しかも自分が泣いているところを娘には見られないようにして。

 自分は悲しいシーンでは滅多に泣かないんですが、ここは泣けたなぁ。
 その後の、主人公の「おばあちゃん、大好き」よりも、こちらに感情移入しました。
 冷酷そうな印象を与えつつ、結局のところ、娘のことも思っているし、母親にも愛情を持っていたんですよね。